セミナー評

2009年7月 8日 (水)

Rock oN 無料セミナー FILTER KYODAI のPVを素材に、カメラ収録から編集、リリースまでを実体験 に参加しました

弊社から歩いて3分の所に、ROCK ON PROというDTMのショップがある。

そこで、兄が作曲家、弟が映像作家という「FILTER KYODAI」という名のユニークな兄弟クリエイティブユニットの方がセミナーを行うとのこと。聴いてみた。

なんでもお兄さんの江夏正晃さんは建築家から作曲家へ、弟の江夏由洋さんはTBS局員からの独立というこれまたユニークな経歴の持ち主だ。

そして江夏由洋さんのブログ、江夏由洋の現代映像製作論は最新機材のレビューが制作者の視点で紹介されるという「初心者排除」で制作者には非常に有益なブログである。

さて、このセミナーだが、ショップに中にある8畳ほどの編集室に数十名が入るという大入りの状況で、予約者のうちキャンセルが1名のみという驚くべき出席率だったそうだ。

セミナーは2部構成。
1部はapple社のトレーナーの方からFinal Cut Studio2の操作に関するレクチャー。初心者用という事だったが、いつも同じ機能を使って満足しがちな私には新鮮なTIPSもあった。

以下メモ

1)素材にマーカーを打った後、それをそのままサブクリップに出来る
2)in out を打った後、その間だけを再生するにはシフト+む
3)マルチカム編集時、オープンでマルチモニタリング*ツールーキーボードレイアウトを選び、キーボードでスイッチング*playだけだと練習モード、appleキー+テンキーでREC
4)motion モーショントラッキング→スタビライジング、枠線ズーム
5)プラグイン FX FACTORY
6)color control+Gでエフェクトあるなし

2部はFILTER KYODAIのセミナー。

FILTER KYODAIは、企画から配信までを一貫して行うことをモットーとしており、撮影と作曲、映像編集と楽曲調整と、映像製作と音楽制作を同時に進行させることで、映像と音楽のマッチングの精度を上げ作品のクオリティをあげているのだという。

そんなFILTER KYODAIの制作手法の例として、音楽のBPMと実写の映像をシンクロさせるためのAEのタイムリマップを使うTIPSや、HDVの業務機と民生機の混成によるマルチカム撮影とそのカラコレ方法などが紹介された。

また、final cut proのマルチクリップで白完→colorで色合わせ→AEで画像処理→EncoreでDVDメニューをそのままFLASH化という効率のよいワークフローも紹介された。

江夏氏は「新しい技術が新しいアイデアを産むので、新機材の導入とそのワークフローの確立はクリエーターにとって非常に重要な課題である」と仰っていたのはたしかにその通りだと思う。

いずれにせよ次々に新しい機材やソフトが登場し、アイデアやノウハウが陳腐化していく大量消費時代に、どうやって生き残り、良い作品を残して行くのか?ということの答えは、日々の制作での一工夫の積み重ねにしかない。

江夏氏が「クリエーターはとにかく作りまくって、Webで公開しまくれ!」的なことを仰られていたのも、これまた、まさにその通りだと思う。

うむうむ。私もやっちゃうことにしよう。

2009年6月 8日 (月)

RED ONEとFinal Cut Studioで実現する映画制作

アップルストア銀座で開かれた「RED ONEとFinal Cut Studioで実現する映画制作」を見学した。

撮影機材が高機能低価格化すれば、その分だけコストダウンが可能になる。 RED ONEというカメラは、まさにそんな存在として昨年、大きな話題を呼んだ。

4Kという高画質が求められる一方で、コスト圧縮も必要な現場とは、映画である。
その映画のフォーマットが35mフィルムである以上、REDがデジタル→フィルムへの変換の利便性向上へ向かうのは当然である。
そんなデジタル撮影、35m流通を行うための方法論を紹介したのが本セミナーである。

肉弾戦の実演を行った「ハイキックガール」でのハイスピード撮影の紹介はショーとして面白かったし、「築城せよ」では、撮影まわり、編集周りの実際が語られており、とても参考になった。

機材はどんどん進化して行き、制作に必要なコストも下がっていく。製作環境はどんどん便利になっていくのに、作るという行為事態はどんどん難しくなっているような気がする。

鉛筆と紙だけで表現できれば、それ以外に縛られることはない。
しかし、映画は表現するのに機材がたくさん必要だ。

たくさんのものに縛られながら、それぞれのプロを起用して作られてきた歴史がある。

しかし、猛烈な機材の進化が、そんなプロを駆逐しつつある。
そして、新しい機材を自由に扱う能力を身につける事を求めている。
そんな新しい能力を身につけるには、常に新しい機材に挑戦しておく必要がある。

表現する何かを探すことに加えて、何を使って表現するかということにも力を割けない人にはチャンスが巡って来辛い状況なのだ。

一人に求められる能力は、高コストで不便な時代と比較すると、爆発的に増えている。

便利な道具は使ってなんぼ。道具に使われないようにしたいものだ。

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